自分目線
「常識とか普通はこうだろうと言う、自分目線の物差しは
今も通用するのだろうか」
80歳を超えたあたりから耳が悪くなったスーザンを
心配したリチャードは、かかりつけの医師に相談しました。
そこで医師は、家庭で簡単にできる聴力検査方法を教えてくれました。
やり方は至って簡単です。
彼女から12メートルくらい離れた所から、大声でなく
普通に話しかけ彼女が普通に会話出来るかを確かめます。
もし聞こえていないようなら
9m,6m,3mと近づいていきます。
それで返事があったところを記録してください。
その晩、スーザンはキッチンで夕飯を作っていたので、
彼女から12mくらい離れた書斎にいたリチャードは
早速医師から聞いた方法を試してみることにしました。
まず普通の声で訪ねました。
「今日の晩御飯はなんだい?」
彼女から返事はありません。
そして、少し近づき訪ねました。
「今日の晩御飯はなんだい?」
返事はありません。
6m,3mと近づいても返事はありません。
仕方なくリチャードは、彼女の真後ろに立って訪ねます。
「今日の晩御飯はなんだい?」
すると、スーザンはようやく返事をしました。
「チキンよ!」
「何度言ったらわかるの?」
「答えるのはもうこれで5回目よ!」
自分中心で物事を考えると、真実が見えないことがあります。
そんな時は、俯瞰して客観的に物事をみる必要があります。
真実が真逆だった場合でも、素直に現実を認め、
改善、進化、謝れる社会人でありつづけたい。