完全変態(転生)

梅雨明けの沖縄は、初日から夏の本気を出してきた。
この暑さでまだピークに程遠いのだからこの先を考えると・・・・・
こんな暑さの中でもバテてるのは大人だけでうちの子供達には
関係なくピンピン飛び跳ねている。
休みとわかれば朝っぱらから蝉取りへ引っ張り出される。
蝉を追いかけていたはずなのに目の前に
トンボや蝶が横切るとすぐに目移り。
飛んでたらなんでもいいんかい!と突っ込みたくなるが
子どもの好奇心は素晴らしい。
蝶が飛びまわる畑の片隅に蝶の蛹がいた。
幼稚園で習ったらしく
「たくさんネンネンしたら蝶々になるんだよ」と教えてくれた。
学校で習ったの?すごいねーと褒めると
「パパ!なんでたくさんネンネンしたら蝶々になれるの?」
この質問には答えに詰まる。
いもむし⇒蛹⇒蝶
この生態の変化は大人なら誰しもが頭に入っている流れだろう。
なんで?と聞かれると4歳児に説明できる言葉が出てこない。
調べてみると
イモムシから蛹になった時、
蛹の中身はイモムシだった時の個体は全てなくなり
ドロドロの液体だと言う。
イモムシとしての人生をリセットして蝶という人生を歩むために
生まれ変わっているのだ。
さらに蛹の中で1度ドロドロになり全てがなくなったはずなのに
蝶になったあとでもイモムシの時の記憶を保持しているらしい。
なぜ記憶があるのかわかるかというと
ある研究者がイモムシを育てる間に
特定の匂いにさらした時だけ微弱の電気ショックを与えました。
そのイモムシが蝶になったときその特定の匂いを避けるようになったとのことです。
とまー調べたところで4歳児に説明できるような言葉は思いつかなかったわけだが、
大人になって子供の言葉で調べるキッカケをもらい、1つ知識が増えた。
もう少し子供が大きくなったら
現代風にこう説明しようと思う。
「異世界転生」と。
前世の記憶を持って産まれ変わる。
今風の言葉で「転生」でしょう。
這いつくばって生きてきたイモムシが
転生して空を飛べる能力をもつ。
イモムシだった頃からするとチート能力なのかもしれません。
ここまで読んで4歳児になにを教えようとしているんだ!と思ったあなた。
世界は変わり始めている。
世界で1番多様な英語の用法を記述するオックスフォード英語辞典に
「isekai」と明記され
「見知らぬ世界に転移・転生する主人公をフューチャーする物語と」
説明されている。
思っている以上に世界の変わるスピードは早いのかもしれない。
取り残されないためには普段聞き流しているかもしれない
子供の声にも耳を傾けてみては?
大人にない好奇心から新しい発見を見つけることができるかもしれない。