住宅ローンの名義変更を兄弟間でするケースとは？返済不可時の対処法も解説

何らかの事情により、住宅ローン残債のある不動産を兄弟間で名義変更しようと考えている方もおられるでしょう。
兄弟姉妹などの親族間売買だとしても、抵当権を抹消しなければ不動産売却が認められません。
今回は兄弟間で名義変更がおこなわれる主なケースや、住宅ローン残債を完済できない場合の対処法を解説します。

住宅ローン残債がある不動産の名義を兄弟間で変更する主なケース

不動産の名義変更を兄弟間でおこなうケースとして多いのは、病気や転職などが理由で、住宅ローンを借りている方の収入が減少した場合です。
実家を出て結婚することになった場合など、ポジティブな理由により名義変更を希望するケースも少なくありません。
また、地方にある実家と住宅ローンの名義を、実家の近くに住んでいる兄弟に変更したいと希望するケースも多いです。

親族間売買でも抵当権のある不動産売却にはローンの完済が必要

住宅ローンを契約するときは「金銭消費貸借契約」を結びますが、ここでは住宅ローンの返済期間中に名義変更してはならないと定められるケースが一般的であり、親族間売買でも例外は認められません。
そのため、住宅ローンを完済する前に兄弟への名義変更をおこなうと、契約違反とみなされて、住宅ローンの一括返済を求められる可能性があるため注意しましょう。
金銭消費貸借契約を解除するためには、住宅ローンを完済したうえで、抵当権の抹消手続きをおこなわなければなりません。
売買の代金で完済できない場合は、預貯金を使って差額を埋める必要があります。

住宅ローン残債を一括返済できない場合の対処法は借り換えが最適

住宅ローン残債を一括返済できない場合、抵当権を抹消できないため、兄弟などの親族間売買も認められません。
この場合の対処法として有効なのは、別の金融機関から融資を受けて住宅ローンを完済する、住宅ローンの借り換えです。
借り換えが難しい場合の対処法ですが、親族に家を買い取ってもらう方法も検討しましょう。
一例としては、兄の名義の家を弟に買い取ってもらい、弟が購入代金に対して新規でローンを組み、兄が受け取った金額を住宅ローンの返済に充てる方法が有効です。

まとめ

住宅ローンの名義変更を兄弟でおこなうケースとしては、収入の減少や、実家を出て結婚するなどの例を挙げられます。
ただし、兄弟など親族間の売買だとしても、抵当権を抹消するまでは不動産売却ができません。
この場合の対処法としては、住宅ローンの借り換えや、親族に不動産を買い取ってもらう方法が有効です。
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